「山の会たより」117
2025年4月4日(金)福岡県 福智山(901m)
○ 今回は桜を愛でる登山として「福智山」を計画した。上野登山口からの初めてのコースである。今回のコースは福智町のパンフレットによると往路の白糸の滝コースは上級、復路の上野越えルートは初級のコースとなっている。
○ 06:00 甘鉄甘木駅を出発し、秋月の八丁トンネルを経由して、田川から福智町、上野登山口へ向かった。どこもかしこも桜満開で春爛漫である。
07:19 上野登山口のトイレ前スペースに駐車した。直ぐに準備を整え、登山口へ左「上野越えルート」、右「白糸の滝ルート」に分かれている。
○ 右横の沢を見ながら、いきなりの岩登り、いくつもの鎖が張ってある。これが上級コースなのかと思いながら進むと、正面に滝が見えてきた。
07:45 「白糸の滝」である。落差25mとのことで、結構な流量があり、しぶきをあげて滝つぼに落ちている。なかなか良いアングルの場所がない、少し杉の枝が邪魔になったが・・・滝のすぐ横には、仏さまが祀られていた。
すぐ側の登山道にも祀ってある。前面にはロープの張られた急斜が幾重にも見え難儀な思いがする。登ってても、登っても、急斜が続いていた。
○ しばらくすると、いつの間にか後に女性登山者が付いている。先を譲って我々も登って行くが、更にまた後ろにやや若い男性2人、その後も女性、単独の登山者が、道を譲ることには最近慣れたが、そこまで遅くなったのかと年を感じる。
○ 08:18 少し開けた場所で休憩、少し霞がかかっているものの福智町から直方市が見えている。再び急斜を登り始めると直ぐに虎尾桜への道標、ここから急斜面を下った思い出があった。そのまま進むと「平家桜」、「源氏桜」の案内があり、先行した女性と出会い話すと、”小倉北区の方で週2~3回は福智山に登っている。源平桜はまだ開花していない”などの話をして源平桜の方に向かわれ別れた。
08:38 「おおつが林道」に合流した。小休止していると、白の長靴を履かれた女性が登って来た。曰く、”上野越がぬかるんでいると思っての長靴であること。これから先も急斜の連続であること。”…少し気分が落ち込んだ。
さてと又登り始めたが、ここからが大変、足取りが重くなっていく。メンバーの一人が珍しく遅れ始めてきた。”まだかまだか”と思いながら進んだ。
やや緩やかになり、樹々が少なくなって来た。そのあとツゲの間を抜けるとクマザサの山道となり、前方が開けて「福智山山頂」が見えてきた。
○ 09:45 「八丁」に着いた。少し気分的に良くなって来たが、ここからは一旦下って、その後に登り返しの登山道が見え、”あそこまで!”
クマザサの道をいったん下って、登りかけたところに番号札が立てられ「翁草」を育てている囲いがあった。よく見ると今は芽が出始め状況であった。
○ 09:57 「福智山」山頂に到着した。快晴、ちょっと冷たい風、晴らし抜群、急斜の疲れを忘れる瞬間である。山頂には時間がまだ早いためか、数人だけである。早速風にあたらない場所を探して昼食となった。毎回ほぼ同じようなメニューとなってきた。
海側正面に皿倉山の電波塔が見え、さらには直方、北九州が眼前に広がっている。また青空の中、芦屋基地からの練習機であろう、上空を何回も周回している。”乗ってみたい気がする。”
10:52 下山となった。今回は「からす落ち」からでなく、登りと同じ道をすこし下り、「上野越」への標識から右折してクマザサの道を進んだ。
○ 登りに比べ、かなり緩やかな登山道を下っていく。途中、ぬかるんだところがあったが特に問題はなかった。このころから出会う登山者もだんだん増えてきた。カップルの姿が目に付く。
時たま鳴く野鳥を見つけようと、辺りの木々を見回すものの姿は見つからない。ゆっくりとした足取りで進んで行った。
○ 11:40「上野越」に着いた。そこには何人も休憩している。そのまま有名な「虎尾桜」を見るためコースを下っていった。
しばらく進むと「おおつが林道」に合流した。そこで出会った人に「虎尾桜」への道を聞き、少し上って右の林から沢の谷間に向かって急坂を下っていった。しばらく進むと左に杉林の間に、白く見える箇所が見えている。どんどん下っていくうちに虎雄桜であると確信した。
○ 12:06 樹齢600年の「虎尾桜」に着いた。見物の人はあまり多くない。満開を幾分か過ぎているように聞いたが、まだまだ十分見ごたえがある。しばらく桜で疲れを癒しながらの休憩であった。
登山道本道に戻り下っていった。12:47 上野登山口に着き、今日の山の会も無事に終えることができた。
※ 今回の福智山は桜に迎えられた登山となった。今回ルートが上級者向きの白糸の滝ルートを登りに使って、下りは上野越え、途中虎尾桜に寄ってのルートとなった。
急斜の連続はさすがに上級者向きである。下りには使いたくない。一方上野越えルートの下りは緩やかであり、登りの疲れが癒されながらの下山であった。
虎雄桜は谷間の空間にただ1本だけ咲いている。山桜特有の控えめな咲き方は山にふさわしい雰囲気を醸し出しているように思う。
本当に今回の福智山は恵まれた天気が一番であった。
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