• 2016.5.11
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「山の会」たより37

<平成28年4月28日~5月1日 鳥取県 伯耆大山(1729m)>

○ 今回の登山は2泊4日で中国地方最高峰の伯耆大山登山及び山陰の観光を計画した。路程が長距離であることと、有効に時間を使おうと28日20:00に出発した。今回は4月29日に足立美術館と松江城やその付近の観光、30日に大山登山、5月1日に出雲大社を観光して帰福する計画とした。
〇 4月29日最初に足立美術館である。入館するとすぐに由緒のあるような昔の飾り棚が陳列され、そしてかわいらしい絵画が展示されている。曲がって直視すると、そこには見事に手入れされた日本庭園がある。木々の緑と白紗のコントラストがすばらしい。更に進んでいくと、庵の前の池に泳ぐ錦鯉、新緑の紅葉などなど、障子をくり抜き額縁に見立てた自然美、そして、庭全体を見通すことができるシーンでは、観光客が感嘆の声をあげる。言葉に言い表せない美しさである。特に、道路を挟んで裏山を借景し、上部から流れる滝の配置は庭園を更に引き立たせていた。


〇 庭園の鑑賞を終えて、2Fでの絵画鑑賞となった。春の特別展「知られざる花鳥臥の生涯」と題して榊原紫峰展が開催されていた。鳥の羽一本一本までの気遣いが感じられる。
そして、足立美術館を世に知らしめた「横山大観」の絵画が数多く展示されている。何度来てもついつい立ち止まる。たくさんの絵画や陶器などを見た後、地下道を通って新館に進んだ。新館には100号を超えるような大作の現代絵画が展示されていた。足立美術館は「横山大観」の絵画もすばらしいが、庭園のすばらしさには感銘した。


〇 その後国宝松江城に向かった。松江城は千鳥場とも言われ、5層6階で現存する城では姫路城、松山城がある。正面で写真を撮って入城した。1階部分に「しゃちほこ」が展示されている。天主台までら駆け上ってみたら、周回はできないが、四方が開けており遠くまで見晴らせる。


〇 次に訪れたのが美保関灯台である。天気は非常に良いものの、霞んで隠岐の島は見えない。日本海の海風を体に受けながらしばし風景を楽しんだ。それから、ホテルへの帰路となったが、途中で美保神社に寄り、境港水道大橋を渡り境港に到着、ここは水木しげるの生誕地として有名で、水木しげるロードが観光地となっている。げげげの鬼太郎を中心として、妖怪が商店街道路の両サイドに並べられていて、子供たちに人気スポットで妖怪に寄り添って写真を撮っている姿が多く見られた。

〇 宿泊する大山ロイヤルホテルに向かう途中で西側から雲が晴れた大山の勇姿を何回も車を止めながら写した。17:10大山ロイヤルホテルに到着した。明日に備えて控えめの飲酒と早めの就寝となった。

〇 4月30日いよいよ大山登山である。天気も良く、雨の心配は全くない。07:51大山情報館の下にある駐車場に到着、既に多くの人が登っているようだ。

大山寺への参道を上り、右折して夏山登山道に向かった。夏山登山道は登りであるが、階段状に整備されている。ただし、段差が結構高いため、脚力がかなり必要である。
〇 しばらくは青葉がみずみすしい「みずなら,ぶな」等の広葉樹林帯を進む。登山者は連なっている。尾根を進んでいるのであろう風が非常に心地よい。所々にこぶしの花が咲いている。


登山口から1時間13分で行者谷別れに着いた。帰りはここから分岐して行者コースを進む予定である。
〇 09:44 6合目の避難小屋に到着、大勢の登山者が休憩をとっている。ここは大山の北側斜面と連なりが一望できる。また、下のほうには多くの車が駐車しているのが見えている。そして遠くには頂上付近を登っていく人が見えている。まだ相当登らなければならないようだ!
休憩ののち再び登っていくが、やや斜面が急になってきているようである。また、かなり渋滞している。


〇 7合目付近からキャラボクの群生となってきた。さらにしばらく進むと石室との分岐点があった。ここからはキャラボクを保護するためであろう木道が頂上まで続いている。 もう少しで頂上と思えてきた。 長い木道を進むと、頂上避難小屋が見えてきた。

〇 10:45 大山山頂に到着した。満員状態の中、我々も並んでようやく写真を撮ることができた。どこかに陣取って昼食をしようとしたが、山小屋の周り(特に風裏の場所)は既に多くの人が座っていて、とても割り込むことができない。日の当たる場所を見つけてすわったものの、非常に寒いので直ぐに防寒対策しながらの昼食である。
〇 その間にも多くの人が次々と登ってきている。小学生以下の子供たちもその中にたくさん含まれている。よく登ってきたものと感心していた。
大山の連なりとの主峰「剣が峰」が見えているが、誰か登っている姿がある。美保関側を見ると弓ヶ浜が天気が良すぎて靄で余りよく見えない。隠岐の島まで見えると言われていたので少し残念な気がする。


〇 11:40昼食のあと急いで下山となった。下山は石室を経由して下りることになった。キャラボクの中をゆっくりと進んで行く。下りは少し気が楽である。石室は避難用に作られたもので、中に神様?祀ってありが、入口は壊れかけていた。すぐそばには地蔵ヶ池と梵字ヶ池があるが、案内板がないと水溜りと勘違いしそうである。


〇 ようやく元の道に戻った。まだ多くの人が上ってきているので、登り・下りを交代交代に道を譲って進んで行くことになり、思ったより時間がかかる。
12:56 行者道との分岐に到着、ここからは行者道を進むことになるが、いきなり急斜面のくだりである。しかし、階段状に整備されているので比較的安全である。

行者道を進むと右側には大山の北壁、正面には三鈷峰が見えている。山肌は崩壊した後がいくつもの筋となって山を落ちていったことがよくわかる。 この道は急な下りであるが木々の緑に挟まれた感じは非常に気持ちがいい、下ってくる人もあまり多くない。 約40分ぐらいで、賽の河原に到着、ここから見る北壁は迫り来るようで絶景である。そこからは緩斜面となってとても歩きやすかった。


〇 行者コースの登山口である大神山神社奥宮に到着した。楼門を抜けたら長い長い参道がだらだらと続いている。30分くらいかかって下りていくと、大山寺の入口の横に出てきた。せっかくだから大山寺にも行ってみようということになった。そして大山寺を後に今回の登山が終わった。
〇 5月1日いよいよ帰福の日である。今日も天気が非常に良い。早めの朝食を済ませて、07:20最後の観光出雲大社に向かうことになった。約1時間ぐらい要して大鳥居が見えてきた。車を近く駐車場に停め、境内を進んでいった。NHKTVの「ブラタモリ」で出雲大社は神殿に向かって下っていく珍しい参道といっていたがその通りであった。参道(松の馬場)は松でセパレートされ、左右に様々な神様がまつってある。
〇 出雲神社は大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)=大黒様を祀っている。参道から神殿に入ると拝殿があって、その後ろに本殿が位置している。本殿の周りをいくつもの神様にお参りしながら1周し、最後に大しめ縄で有名な神楽殿に参って出雲大社を後にした。

〇出雲大社から、曲がりくねった海岸線を進むこと約30分、日御碕灯台に到着した。看板には東洋一と讃えられて高さが43.65mとかかれている。灯台の内部に行くと有料であるが頂点まで行けるとのことなので、早速みんなで円形階段をぐるぐると回って登っていった。外廊はものすごく風が強くて帽子などとばされないように注意が必要である。
〇 灯台を出て外を見ると、複雑な海岸線が荒々しく繋がっている。遊歩道があったので、先の方に行くと岩場に「うみねこ」の営巣地が遠くに見えていて、手を挙げると近くまで飛んでくる。


〇最後に日御碕神社に行った。日御碕神社は入り組んだ海岸の入り江にたてられている。赤が統一された楼門や本殿が色鮮やかである。
ここからは、一路帰福の途に就いた。

※3日間を通して快晴に恵まれ、伯耆大山登山のみならずこれでもかと言うほど数多くの観光地を巡ることができた。また往復の道のりは長距離運転となったが事故もなかったことがもっとも幸いであった

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