• 2018.6.29
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「山の会」たより58

平成30年06月24日(日) 大分県 鳴子山(1643m)

○ 今回は「オオヤマレンゲ」鑑賞の「鳴子山」登山となった。一日の違いでこうにも違うのかと思うぐらいの、梅雨の合間の晴天である。05:00甘木を出発、06:32牧ノ戸に到着した。ミヤマキリシマの時期が過ぎたこともあり、日曜日にもかかわらずスムーズに駐車することができた。

06:56登山開始である。少し肌寒いくらいのひんやりとした空気が心地よい。しかし最初に迎える沓掛山までの登りがきつい!ダラダラのコンクリート道から、木製の階段へ、ようやく体が慣れてくる。07:29沓掛山の岩場に着いた。ここからの眺めはいつも素晴らしい。

  

○ 緩やかに登っていく久住山までのなれた山道である。08:18扇が鼻分岐、ミヤマキリシマで賑わった扇が鼻の斜面も一面緑となっている。星生山の連なりを左に見て、西千里ヶ浜をしばらく進むと「主峰 久住山」が威容を見せ始める。日の出を見るために02:00から登ってきたという女性団体とすれ違った。
星生崎下の岩場を下り、避難小屋に着いた。付近には数組のグループが休憩している。09:07久住分かれからそのまま中岳方向に進んだ。

 
○ 天狗ヶ城を正面に見ながらやや急な斜面を登りきると、たわわに水を蓄えた「御池」に着いた。普段よりかなり水位が上がって、水際を進んで行った。若い女性が岩の上にたたずみ、光景を楽しんでいるようで、まるで“マーメイド”ぽい。
○「池の小屋」を通り過ぎて、中岳下分岐まで下って、右手の「稲星山」を迂回するようにして進んで行った。急に両サイドから木々が張り出して腕に絡みつき、突き刺さる。半袖であったならば大変である。普段このルートはあまり使われていないようである。

   

○ 狭い登山道を抜け、10:00稲星山・白口山・鳴子山の分岐点に着いた。しかし、鳴子山方向にもロープが張られていた。(本山登山道が崩壊で通行止め)しかし事前に進路を視察していたので、迷うことなくロープをまたぎ進んだ。鳴子山までは2つの岩場(岩山)を乗り越えた先にあるとのことである。
しばらくは、狭い山道を下って行ったが、上りになった途端、突如として岩場にぶつかり、乗り越えて、更に下ってまた登り、2番目の岩場に突き当たった。
○ 岩場の直下に小さな池があるのが見えた。これがブログにあった「片ヶ池」であろう。しかし、こんなところに水が貯まるのが不思議である。ヘルメット姿の人とすれ違う時に”「オオヤマレンゲ」はどの辺りにあるか尋ねると”この先鳴子山山頂に登る前の両サイドに数本あり、近くに行くとほのかな香りがするのでわかる”とのことであったが・・・・・

 

○ 目を凝らしながら進むと、これから咲きそうな白い花「オオヤマレンゲ」があった。つぼみが数輪、なんとなく花の香りが漂っているような雰囲気はある。しかし、他を探しても見つけられない。しかし、そのまま山頂へ進む途中で振り返ると、斜面に白い花?登山道からは見えないが、たくさん「オオヤマレンゲ」が咲いているのが見える。登山道から少し入れることができれば見れるのではと期待感が!!!

 
○ 10:33鳴子山山頂に到着、360度開けて九重の山々が一望できる。この位置からの眺望はなかなかお目にかかれない。大船山、北大船山、平治岳、坊がつる、三俣山、白口山、中岳、天狗ヶ城、稲星山である。眩しい太陽のひかり、さわやかな山風であふれている。すぐに山頂での昼食となった。女性陣の手作りおかずが並ぶ、楽しい時間である。一番水から登ってきた人にどのくらいかかったか聞くと、3時間半ぐらい要しかなりの急斜であったとのこと。やはり、牧ノ戸からのコースが楽みたいだ。

 

 

11:24昼食を終え、下山開始となった。斜面に見えていた「オオヤマレンゲ」の場所を見失わないように周りを注意深く観察しながら進んでいった。往路で見つけたところ辺りで、人が下って行ったような跡があり、たどって少し下って行くと”咲いている。”やっと目的のものに出会えた”という気持ちになった。
遠慮がちに開いた白い花弁、葉の裏から見え隠れする円錐形のつぼみ、1本の樹に数輪、奥ゆかしさはまさに森の貴婦人である。しばらくの間、登山道から少し離れての鑑賞となった。

 

 
○ 岩場を乗り越えながら、12:02白口山分岐に着き、復路は「稲星山」を経由することにした。稲星山の登りはやや急である。更に風裏になり非常に暑い。きつい思いをしながらも、12:24どうにか稲星山山頂に到着、久住山、中岳山頂の登山者がよく見える。
○ いったん中岳下分岐まで下り、そのまま斜面を登って13:06「池の小屋」に着いた。休憩して御池をバックに写真を撮ろうとしたら、上空に飛行機雲が何本もあり、その後も何機も飛んでくる。その時”太陽に虹がかかっている”と言うので、見上げると確かに太陽を中心として虹が円となっている。初めて見る光景でみんな驚きである。(後で調べると、日傘現象といわれるもので、薄い雲がかかっているときに見られる現象ということで、完全な円は幻日環と呼ばれ、レアなもののようである。)

 

 
○ その後は御池のふちを通り、久住分かれ、避難小屋、西千里ヶ浜と進み、14:07扇が鼻分岐、14:48沓掛山とつかれた体にムチを打ち、最後の牧ノ戸までのコンクリート道をやっと下りきった。15:09牧ノ戸に到着して今日の登山を無事終えた。

※快晴の鳴子山は牧ノ戸から最も離れた山の一つで、かなり歩く必要があった。山頂からの360度の眺め、「オオヤマレンゲ」を堪能できたこと。更には非常に珍しい日傘現象を見れたこと。充実した登山であった。

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