• 2017.10.2
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「山の会」たより50

平成29年9月23日(土)熊本県 八方ヶ岳(1052m)

○ 今回は国見山、三国山の南に位置する熊本県山鹿市「九州百名山 八方ヶ岳」に登った。07:00小郡に集合し、鳥栖から菊水ICで高速を下りた。一般道で山鹿市を抜けて大分県の中津江に続く県道9号線を進むと有名な「番所の棚田」があり、畦一面に赤・白の満開の彼岸花が咲き誇っている。08:26矢谷渓谷キャンプ場駐車場に到着した。

 

○ 小川に架けられた木橋を渡ると管理事務所があり、維持管理費相当として一人当たり100円を支払い、登山口から八方ヶ岳に向かった。横を流れる沢にはテレビでも紹介されたという「天然の滝すべり」がある。岩の間をすり抜けて滑っていくのであろう。少し怖いかもしれないが気持ち良さそうである。ゆるやかで、整備された登山道を進むと舗装の林道に出会った。

 
○林道を少し行くと、2,3台止められる駐車場があり、矢谷橋登山口の標識がでている。さらに林道を8分ぐらい進むと又3台ほど狭いスペースに駐車している。標識に「沢コース 山頂まで100分」となっていた。ようやく山道になったが緩斜面で全くきつさを感じない。登山道横にはコース名なっている沢が流れているが、時々段差があり小滝となっている。無理矢理名付けたような「男滝」「女滝」「子滝」さらには「乙女滝」など記名されている。
○ 沢沿いなので涼しいと思っていたら、湿度が高く、かなり蒸し暑く汗が噴き出して来る。前方にハシゴが見えてきた。初めて登山らしさを感じる。更に進むと水場「水神」と掲示されている。水は思ったほど冷たくはないが、”ほっと”する。

 

 

○ 急に沢の流れが途切れた。その頃から木漏れ日が差してきた。また、登山道も傾斜がきつくなってきたので、そろそろ尾根道に合流するようである。ちょうど1時間、10:03穴川分岐に着いた。少し休憩して、ここからはアップダウンのある尾根道を歩くことになった。鞍部にさしかかると快い風が吹き抜ける。木々の切れ間からの見る景色は「カエデ」が密集しており、10月の終わりには綺麗な紅葉になるだろう。

 
○ 北尾根道から来られた少し年配の登山者から追い抜かれたが、しばらく進むと登山者は立ち止まって知人と話してあり、キノコの女王と呼ばれる網のかかったような「キヌガサタケ」がこの登山道で見られるとのことであった。が・・・既に終わったそうで、残念!!
途中「雷の木」と銘板がある。何だろうと思ったら「雷に打たれて枯れた木」であった。更に進むと斑蛇口登山口への分岐標識があった。もうすぐ山頂である。帰りに通る山の神登山道案内標識を確認して、11:06山頂に到着した。

 

○ 山頂は小さな祠があり、周りには秋の花「マツムシソウ」が咲いている。山頂は当初曇ってほとんど視界が悪かったが、しばらくすると晴れて、360°の見晴らしとなった。また木製の椅子が準備されているのが嬉しかった。
早速昼食となった。女性陣の手作り料理が美味しい。楽しくゆったりした時間である。その頃から日差しが差して暑いぐらいとなった。急いで周辺の山並みをカメラに納めた。三国山、国見岳、遠くに釈迦岳、御前岳、酒呑童子山など福岡県、大分県、熊本県の山々が見通せる。また、下方にはぼんやりと竜門ダムが見えている。

 

○ 11:54下山開始である。少し戻って、登るときに確認した山の神への標識に従い下っていった。山の神登山道はかなり急な斜面が続いて行く。周辺は杉、檜の植林で何の変化もなく、只々気ばかり遣って疲れる。
12:45カニのはさみ岩と山の神の分岐にやっとの思いで着いた。しばらく思案して「カニのはさみ岩」の方に行くことにした。あまり整備されていないというか多くの人が通った道とは思えない。そしてまた分岐まで引き返さなければならないのであればと思うと気が滅入る。

○ いくつかのアップダウンを繰り返して「カニのはさみ岩」取り付きに着いた。横「下山道」の標識を見つけ、少し嬉しくなった。(この下山道があとでとんでもないことに!)
3人は下で待つとのことで、4人で岩登りに挑んだ。最初の取り付きはオバーハング気味なので数本の幹を束ねて、枝付の木を足がかりとしてロープまでよじ登った。その後もロープがしっかり張ってあったのでしがみつきながら、13:08ようやくカニのはさみ岩の片方に到着した。前方に八方ヶ岳の全貌が見え、下方は絶壁である。登ってきて良かったと言う思いである。カニのはさみ岩から慎重に下りてきた。

 

○ そして下山道を下り始めた。最初からロープが張ってあり、相当な急斜面である。とにかくロープに頼らないと転げ落ちてしまいそうである。湿った斜面や木の根でズルズル滑る。度々滑り転け、尻餅をつく。そのうち斜面も緩やかになるだろうとの期待も無惨に、下っても下ってもロープ頼りであった。40分ぐらいでようやく林道に合流した。”ほっと”したが、いっぺんに疲れが出た。この下山道は獣道にただロープを張ったような感じで、これまでの登山でも経験がないようなタフな下り道であった。
○ 林道は矢谷橋から山の神まで続いていると思われるが、なかなか矢谷橋に着かない。不安な気持ちになりながらも、ヤマメの養殖場が見えて一安心、34分かかって矢谷橋に着いた。
○ キャンプ場への途中、大学生と思われる数名がいて、女学生は沢に腰まで浸かっている。キャンプ場に着くとバーベキューの準備が見える。
 14:36無事矢谷渓谷キャンプ場の駐車場に着いた。休憩時間も含めてちょうど6時間であった。

○ 女性陣の希望もあり平山温泉に向かった。平山温泉は「ヌルヌル湯」で有名である。15:15平山温泉「湯の蔵」に到着。日帰り温泉のお客さんも多くたくさんの車が駐車している。


 早速入浴、久しぶり硫黄の匂いのする温泉である。中に入ると洗い場、そこそこの大きさの湯船、小さいがサウナ、そして露天風呂があるヌルヌル湯で380円、なんだか得した気分になる。
○ 16:30平山温泉を出発して帰路につき、予定時間どおりに慰労会が始まった。とんでもない下山道、カニのはさみ岩など楽しく話が弾み宴が進んだ。そして10月の山の会は紅葉の裏英彦山に決めてお開きとなった。

八方ヶ岳は矢谷渓谷キャンプ場登山口を利用すると、急斜面もほとんど無くとても登りやすい山であった。天気さえ良ければ山頂の見晴らしは素晴らしいと思う。
下りの山の神コースは面白味に欠けるが、カニのはさみ岩を経由した下りは冒険者向きのコースである。
8月初め以来の登山だったので、若干脚がくたばった感がある。

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