• 2020.6.15
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「山の会たより」77

令和2年6月6日(土) 大分県 平治岳(1643m)

○ 恒例のミヤマキリシマ鑑賞登山は平治岳を計画した。05:00甘鉄甘木駐車場に集合し、06:33男池駐車場に着いた。既に手前の駐車場は満車で、結局奥の駐車場に停めることになった。やはりシーズンなので多くの人が登っているようである。
06:51 男池入口の管理人室(まだ無人)で各自100円を支払い入山した。朝の冷ややかな空気が心地よい。どこまでも澄んだ川面は青みがかった色で冷たさが感じられる。

 
○ ブナの原生林の中の平坦な山道を進んで行く。まだまだ葉の緑が眼に優しく感じる。「バイケイソウ」の群生があちこちにある。一番いい咲き加減である。
約30分で「かくし水」についた。以前より水量が少ないのか、導水管が1本になっている。少し休んだのち先に進んで行くと、だんだんと山道らしくなってきた。
曇天なので少し薄暗い。先に行く人たち、後から来る人達、同じ目的で登っている。ソババッケ手前で前を行くパーティーが右側に入って行った。聞くと「東尾根登山道」で平治岳まで直登になるとのことで、かなりの急斜とのことであった。

 
○ 07:53 「ソババッケ」に着いた。丁度1/3である。ここは「平治岳」が良く見えるポイントで、登山者が思い思いに休んでいる。親子3代で来ているパーティーに出会ったが、若旦那は子どもを背負うての登山である。聞けば7か月?の赤ちゃんである。ここは平治岳と黒岳への分岐点でもある。多くの人が平治岳へ進んでいる。「ソババッケ」からは急斜の山道となってきた。「大戸越」までの約1時間はかなりきつくなる。若者を先に行かせつつゆっくりと登って行く。前を行く人たちをかなりの角度で見ることになる。ここを乗り切ればと思いが繰り返し繰り返しよぎる。体力が消耗していくのを感じながら登って行く。
昔の道は崩壊して新しい道ができている。だんだんと傾斜がきつくなってきた。気力!気力!である。大戸越えに近づくにつれ、傾斜は緩やかになり、ウツギの間を抜けていく。

 

 
○ 前方が開けた。09:08大戸越えに到着である。平治岳南峰を見上げると斜面がピンクに染まっている。久しぶりのグッドタイミング”素晴らしい”。たくさんの人が休憩して光景を堪能している。
早速山頂へ向かった。両側に迫っている「ミヤマキリシマ」は満開で、ソババッケからの登りのきつさを癒してくれる。大戸越を振り返ると30人ぐらいの登山者が休憩しているのが見えている。また、遠くの「坊がつる」のキャンプ場にも20を超えるテントが張られている。周りをミヤマキリシマで覆われた景色は力を漲らせてくれる。

 
○ 09:44南峰に着いた。早速、シャッターポイントの定位置で写真を撮った。本峰南斜面の咲き具合も”見事である” あちこちにたくさんの人が登っている。
本峰に向う途中、ミヤマキリシマ保護のために、以前伐採されたウツギが勢力を又盛り返しているように思える。鞍部まで下ると、たくさんの人が昼食をとっている。男池の駐車場がほぼ満車になっていたのが理解できる。再び本峰までの登りである。余り傾斜はないが、一杯一杯の感じで最後を登り切った。

 

 
○ 10:07平治岳本峰に到着した。一面がミヤマキリシマ花畑と言った感じである。三俣山側への下り斜面に咲くミヤマキリシマは盛り上がり、ふわふわとしているようにも思える。少し下がった所の広くなている場所を探して昼食となった。今回は女性陣があさチャンだけであるが、2,3人いるように賑やかしい。近くを大勢の人たちが通って行く。
昼食を終え、荷物はそのままにして先端まで行ってみることになった。また来年も来たくなる気持ちが湧きあがる。荷物をまとめて、帰路に就き山頂との別れとなった。

   

○ 11:00東尾根登山道を使ってソババッケまでダイレクトに下ることにして、山頂をあとにした。一旦北登山口の方に少し下った。約5分くらいで東尾根登山口分岐に着いた。見逃しそうな分岐点である。すぐに急こう配の下りとなった。しかし、普段あまり使われていないので、山道は柔らかく足に負担が少ないように感じられる。それからはどこまでも続く急斜の下りである。たまに途中で、息があがりながら登ってくる人たちに出会う。下りが大変なので登りはもっときついだろうと思いながら進んで行った。 また、休もうにもほとんど平らになった場所もない。やはり下りも大変である。

 
○ 11:05 やっと本道との合流点に着いた。休んでいると、次々と大戸越経由から下りてくる人に会うので、大戸越経由でどのくらい時間を要したか聞いてみると、2時間弱要したとのこと、東尾根登山道はやはり1時間弱の時間カットができたようである。
そこからは、登ってきた山道を引き返すように下って行った。この頃から雨音がしてきたが、樹木の葉に遮られてほとんど落ちてこない。
「かくし水」を過ぎ、男池へ向かうため分岐から右折して進んで行くと、ご神木ともいわれる岩を抱いた「ケヤキ」が正面に見えてきた。その先が「男池」となっている。「男池」は湧水しているものの従前に比べたらかなり水量が減っている。水を汲み、飲むと疲れが回復するような気分になる。

 
○ 13:12 男池駐車場に戻って、平治岳登山を無事終えた。少なくはなっているが多くの車が停まっている。帰宅の準備に併せて「まきばの湯」が営業していることを確認して風呂に向かった。

※ 4月、5月と新型コロナウイルスの影響で山の会は中止となっていたが、6月のミヤマキリシマを逃すまいと急遽平治岳登山を計画した。梅雨前の最後の土日であり、もっと多くの登山者で混むことを予想していたが、スムーズな登山であった。
そして、ミヤマキリシマは最高の舞台を用意して待っていてくれたように、これまでの経験にない咲きっぷりで感動したものである。
帰りに使った「東尾根登山道」は急斜で一気に登りと下りになるので、時間的にはかなりカットできるものの、少し勇気のいるコースと思う。
何回も登った平治岳であるが、今回は特別に「ご褒美」を頂いたようで、満足した登山であった

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