• 2018.8.29
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「山の会」たより60

平成30年08月25日(土) 屏山(927m)・江川岳(861m)・古処山(860m)

○ 今回は古処山系で平成30年2月24日に名前がついた「江川岳」登山と絶滅危惧種「ニシキキンカメムシ」観察を計画した。近場でもあり07:00甘木福銀集合、八丁峠を通って07:35古処山キャンプ場「遊人の杜」駐車場に着いた。「遊人の杜」は立派な施設で、管理棟やバンガローが10棟程度整備されていた。プライベートのキャンプ利用もよさそうである。

今日は奥の院、大将隠しを通って縦走路から屏山、江川岳から引き返して、「ニシキキンカメムシ」を観察し古処山に向かい、八丁峠方面に下り、途中から遊人の杜に戻る行程とした。

 
07:48 バンガローの横を通って登り始めた。直ぐに「古処山登山口」の看板の横を通り抜け、しばらく進むと左側に古処山への道標があり本格的な登山道となった。最初から結構急斜である。

07:56 奥の院直登コースとの分岐着いた。沢を渡るといきなりの急斜面となり、息が上がってくる。杉林から自然林となってきた。まだまだ急斜面が続く、なかなか平坦地がない。 休憩しながらゆっくりと登って行った。

しばらくすると流れがほとんどない沢が左下にあり、この辺りがネットに記載のある「キツネノカミソリ」群生地のようである。(花の時期は既に終わっており、何もない。)

 

 
○ 前面に苔むした岩群が現れ、登山道の雰囲気ががらりと変わった。40分ほどで奥の院と屏山方向への分岐道標があり、奥の院へと進んだ。ところが踏み込んだ途端、岩の割れ目をロープ・鎖を伝いながらの登りとなった。苔が生え、湿った岩で滑るため、ゆっくりと確実に足場を固めながら進むが、危険極まりない。
08:53やっと「奥の院」に着いた。冷っとするぐらいの空気が流れ出て、あたりに靄ができている。気持ちいいと感じる瞬間である。ここからの上りも手強い。平べったい岩は滑るので、とがった部分に足をかけ、でっぱりを手掛かりに体を持ち上げていく。
09:01「大将がくし」到着、奥の院に比べるとかなり広い隙間である。ようやく難所を乗り切ったものの、そう簡単ではない。この辺りから「つげ」に囲まれて進むことになる。

 

 
○ 09:09古処山からの縦走路に合流した。まわりの「つげ」の若葉を何気なく見ると、なんと!!「ニシキキンカメムシ」が・・・・いた。近くのつげの木にも止まっている。2年ぶりの色鮮やかな翅をもったキンカメムシである。江川岳からの戻りに観察時間を取る予定であったが、いきなりの出会いとなった。

若干起伏のある尾根道を屏山へと。尾根道は大部分が木立に覆われ、日差しを遮って夏の登山には何よりである。

 

○ 10:04 「屏山」山頂到着、嘉麻市側に幾分か視界が開けているが、曇っていてぼんやりとしている。少しの休憩の後、目的の江川岳に向かった。どんどんと下っていく。まだかと思っている頃、誰かが”江川岳の標識はもう過ぎたよ!というので、一瞬”うそー”・・・・冗談だった。
まだ下っていく。戻りのことを思うと、嫌になる。ようやく鞍部に着いたが、今度はかなり登る必要がある。途中、ベンチがあり、よく先を見ると階段状に真っすぐ整備された道となっている。納得!!

 
○ きつい、きつい真っすぐな階段を登りきると、10:38そこに「江川岳」の標識があった。
江川岳は馬見山に向かう縦走路にあるピーク名付けられたようで周りの視界は全くない。ここで昼食を摂ろうとしたが、日差しがなく湿っぽいので、ベンチの所で昼食をしようということで、「江川岳」を下った。
○ ベンチに数々の手料理が並んだ。取り囲むようにして座った。どれもおいしい!しばらくの間の談笑で、なんとなく疲れが癒される気分である。
11:31古処山へ尾根道を戻っていった。11:56屏山を経て下りとなり、また登りとなる。こんな所を通ったかどうか疑問に覚える。実際に山並みを写真で確認すると、どのあたりかが推測できる。

  

○ 水船、つげ原生林からの路と遊人の杜、奥の院からの路とが合流地点まで戻ってきた。更に少し進むと最初にニシキキンカメムシを見つけた所に着き、ここからはツゲ林が続くので、キンカメが期待できる。
最初に見つけた木にはいなくなっていたが、近くのツゲの葉に止まっているのを見つけた。それからはゆっくりと古処山頂の方へ進みながら、張り出しているツゲの葉(若い葉が好きみたい。)を目を凝らしながら探すと、いる!いる!キンカメがいる。あちこちから”ここにもいるよ”言っている。また、同じところに6匹ものキンカメが!驚嘆の声が・・・・しかし、あちこちにたくさんいると少しテンションが下がる。

 

○ 13:05 古処山山頂に着いた。みんなザックを降ろして休憩していると”ザックにキンカメ!!”と誰かが言った。何処から連れてきたのか、それも2匹が這いずり回っている。優しくツゲに返した。
13:18 古処山頂にある「遊人の杜」への道標に従って下山を開始した。登山道の両側にはたくさんのツゲが茂っており、秋月側よりもかなり多く感じる。途中に地蔵さんや石碑などがあった。

 
○ かなり下っても遊人の杜への案内がない。このまま行くと八丁峠に向かうはずとやや不安になってきた。しかし、20分くらい下りたところにちゃんと道標があり、安心!
途中、沢が崩落して登山道も削られている。長い長い下りか終わり、工事用道路後合流した。しばらくして登山道入口に到着した。(最初の奥の院との分岐点に下りてくるはずだったが???)14:20 遊人の杜駐車場に到着した。先に下山した人にキンカメのことを聞くと、今年は多いとのことであった。

※ 結果的には雨にも降られず、快適な登山となった。古処山を嘉麻市側から登るコースはみんな初めてで良かった。しかし、急斜面と岩登りは思った以上にタフであった。奥の院と大将隠しを避けて登れば楽勝であろう。また、江川岳への道標がほとんどなかったので、2、3か所ぐらいあればもっと安心だろう。
※ 2年ぶりのニシキキンカメムシにたくさん会えて非常に満足!!

 

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