• 2022.5.12
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「山の会たより」93

2022年5月3日(火・祝)  古処山(859.5m)

○ ゴールデンウイークの5月3日は古処山登山道調査という目的で古処山登山を計画した。登山口駐車場に集合し、08:00出発した。
最初に旧キャンプ場の状況を確認するため跡地に入ったものの、全く想定と違って非常に狭く感じた。思い出としての2階建ての建物、バンガロー、水場などの気配さえなく、ただただ杉林にしか見えない。後で調べると平成20年(2008年)3月に閉鎖されたとのことであった。再びキャンプ場等の施設を構築するのは簡単にはいかない。

 

 
○ 登山道に戻って、進んで行った。横を流れる沢の音、若葉の色、快晴の青空、見事に一体化して癒される。いくつかの砂防ダムを横を通って進むが、沢の中や山肌ににある倒木が気になる。
08:38「三合目」の標識が吊り下げられている。沢にかかった橋を何回か渡る。昔の豪雨の影響で登山道が壊れ、大きく迂回するなど、左右に新しくつくられた道を登って行く。時々急斜面はあるがそこまで大変ではない。

 
○ 09:02 約1時間の所要時間で五合目駐車場に着いた。数台の車が駐車していた。少しの休憩の後、やや急な道を登って行く。岩ゴロゴロの道となってきた。

 

 
09:22 六合目の標識のある紅葉谷分岐である。急遽、帰りに行く予定であった紅葉谷コースを登りで進むことになった。沢を渡って、ロープのある急斜面を登って行く。結構な勾配である。やはり下りは”しんどい”かもしれない。
登山道は急峻ではあるが積った落ち葉でふわふわとして気持が良い。落ち葉の間から透き通ったような真っ白な花が顔を出している。調べてみると「幽霊茸」と呼ばれる「ギンリョウソウ」であった。結構珍しいもののようだ。それからも急斜は続いている。

 
○10:12 紅葉谷に着いた。周囲が紅葉の若葉でおおわれている。少しだけ平地になっているようだ、標識に「古処山城跡」と書かれていた。ここまで登ってくるのは大変だ!そのまま進んで行くと、目印が2つに分かれている。最初右に進んだが、なんか違うということで引き返すとそこに女性2人の登山車に出会ったので尋ねると、左は水船に続いていて、右はつげの原生林に続いているとのことだった。結局右へ進んでつげの原生林を経由、折り返し古処山頂に行くことにした。

 

○ 通常の登山道から分かれて、つげ原生林に行く道に合流して、そのままつげ原生林を進んで行った。古処山の代名詞でもあるつげ原生林は大小のつげが無数に育っている。消毒用のパイプが延々と延びている。

 
10:33 屛山、古処山、遊人の杜キャンプ場(奥の院、大将隠し)の分岐に合流、今回は奥の院・大将隠しを経由し、古処山頂に行くことになった。
遊人の杜と奥の院分岐まではかなり急な斜面を下りていく。苔むした岩がゴロゴロと散在している。分岐から奥の院にはロープを使った本格的な登りである。四苦八苦しながら奥の院に着いたが、狭くてリュックをおろさないと入れない。涼しい風が吹き抜けている。大きな岩と岩に挟まれた空間で、上の方には岩が挟まって、地震等でずり落ちないか等思ったりした。奥の院から大将隠しへ進んだが、大将隠しは広い空間となっている。素通りして元の登山道に向かった。

 

 
○ この登山道は「つげ」の間を抜けるようにして進む。この辺りで以前「ニシキキンカメムシ」を見つけて、大はしゃぎした記憶がある。今回は5月ということであまり期待できない。
目を凝らしながら進んで行くと、つげの葉に何かいる。いた!「キンカメ」である。とんでもなく嬉しい気分、そこからは疲れも忘れて、生い茂るつげの若葉を見ながら登って行った。

 
 11:30山頂に到着、結局見つけたのは1匹のみであった。日陰を探し、昼食となった。毎度のラーメンとおにぎりではあるが、美味しい!!、12:20下山となった。下山は通常の登山道を使った。

 
13:39 水舟に着いた。以前は気にしなかったが、紅葉谷へのルートがあるの確認できた。そこからは急な斜面をひたすら下って行った。登山道は倒木でかなり荒れていた。沢に散乱、登山道は細くなっている。特に七合目付近からはかなり注意が必要である。倒木が一部遮っている所もあった。

 

○ 13:04 紅葉谷分岐まで戻ってきた。この辺りかは倒木はあるが、通常の山道となった。13:11 5合目駐車場下のベンチで一休み。
そこからは一気に駐車場へ、13:56 駐車場に到着して、今日の登山も無事終了となった。

※ 当初予定の4月29日を荒天のため延期しての古処山登山となったが、非常に天候に恵まれた一日であった。
初めての紅葉谷コースを進んだが、急であるものの登山道は岩もなく快適である。また紅葉谷までは結構長く感じたのも、水舟とあまり変わらない高さと思えた。
今回は「ギョリンソウ」に会えたこと。そして「キンカメ」を見つけられたことが、一番であった。
古処山頂はつげに覆われてなかなか良いが、登山道は七合目から6合目の間の倒木、細い道は見るも無残な状況である。

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