• 2019.11.26
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「山の会たより」72

令和元年11月13日(水)    英彦山(1200m)

○ ちょうど2年前に行った裏英彦山を計画した。前回,紅葉が終わっていたが、今回は少し早いので期待しながらの登山となった。06:30甘鉄駐車場に集合し、三奈木、髙木経由で英彦山高住神社(豊前坊)を目指した。英彦山道路に入るとモミジが紅葉している。期待が持てる。07:34 高住神社に到着した。杷木経由より20分ぐらい早い。駐車場には4台が既に停まっている。朝なのであまり色合いが良くないものの紅葉で染まっている。外気温は7℃で肌寒く感じる。

 
○ 07:50登山準備をして,野峠方向の裏英彦山登山口に向かった。裏英彦山登山口は薬師峠から少し行ったところに,ひっそりと標識で示されている。登山口からは杉木立を縫うように登って行く。前回と全く同じ様子である。だんだんと急な斜面になってきた。望雲台が林の間から見えてきた。

 
08:39北岳分岐の標識があった。ここから刈又山へ向かう登山道と分岐(この分岐から刈又山は樹木で見えない)している。そのまま北岳方面(下の標識に中岳、籠水峠への案内がある。)に進んで行った。ここからは北岳南斜面を迂回したように進んで行くことになる。
○ 急に紅葉した木々が目前に現れてきた。南斜面はやはり暖かいのか、まだ紅葉が残っていた。苔むした岩との調和が素晴らしい。期待に十分こたえてくれる。
岩の上を慎重に進んで行く、落葉がパラパラと降りかかってくる。日差しの効果であろう、鮮やかな色合いとなって風に揺れている。

  
○ 前回は標識が立っていた「鹿の岩屋」も標識がなくなっているため、結局わからずじまいであった。 急激な下りになった。どこまで下るのかと思うほどである。この下りの先には折り返しの登りが待ち受けている。しかし紅葉の中を縫うように進むと、そんな気持ちも吹き飛んでくる。
09:34 谷底、そこが「ケルンの谷」である。名前が示すとおり、たくさんのケルンが積み上げられている。何人もの人が1個づつ積んだのであろう!

 

○ 前回は見られなかった番号札が登山道に沿って括り付けてある。1番が「裏英彦山登山口」で、進むにしたがってどんどん番号が増えていく。ちょうどこの「ケルンの谷」が50番台ぐらいである。
黄色く色づき、葉が透けるように見えている。ゆっくりと休憩を取りながらのひとときである。ここからは、南岳と中岳との中間部の尾根道に登りあがる予定である。

 
 10:00 ケルンの谷を出発した。少し登った所に籠水峠と南岳に別れの案内がある。今回は南岳方面に進んで行った。直ぐにやや急な登りとなった。
番号札が続いているので、道に迷うことはない。ひたすら登って行く。しばらく進むと情景が全く変わってきた。紅葉がなくなり、笹の中を歩いていくことになった。登り続けて30分、やや疲れてきた。それでも番号札が続く。
英彦山中岳、上宮の社が見えている。ここからのアングルもなかなかである。もう少しと思いながら番号札は90番台になってきた。最後の力を振り絞って、10:31ようやく尾根道のたどり着いた。番号札はちょうど100番である。

 

○ 先ずは南岳へ向かった。10:37南岳到着、何人か登山者がいる。再び中岳に向かうため尾根道を下って行き、ケルンの谷から登り着いた方向を見ると、正面に綺麗な円錐形をした「刈又山」がくっきりと見えている。

 
 10:55 上宮の社に着いた。中に入って参拝、そのまま広場まで下って行くと、大勢の登山者がいる。しかしさすがに平日である。同世代かそれ以上と思える人ばかりである。
早速テーブルを確保して昼食となった。ぽかぽか陽気の昼食も急に空模様がおかしくなって雨が降り出しそうな感じである。
○ 昼食を終えて、11:40急ぎ北岳へ向かった。中岳から北岳への下りは岩場となっていて、かなり慎重に下って行く。下りきったところで、苔むした岩がゴロゴロと散乱して、下の方まで流れている様子がうかがえる。裏彦登山道まで崩れ落ちて続いているようである。
鞍部にさしかかる頃には一段と曇って、凄まじい風が吹き付けてきた。雲はどんより。鞍部からの登りは結構きつく感じる。

 
 12:11北岳に着いた。横目で見ながらのほとんどスルー。少し下った所にある開けた場所で由布岳方面を見てもガスってなにも見えない状況になってきた。
ここから豊前坊までの一気の下りとなる。だんだん汗ばんでくる。下りは精神的に疲れる。新しく作られた階段や鎖などの整備が進んでいる。
○ 登山道が直角に曲がっている一本杉のところで、男性の3人組が登ってきている。かなりの年配で息も絶え絶えの感じがする。このまま登れるのか心配になる。

 
○ 12:43「溶岩の壁」横を通過、下山の途中での次の目的「望雲台」への分岐になかなか着かない。13:00ようやく望雲台の別れに着いた。
少し進むと目の前の岩の裂け目に鎖が続いている。ここを登るのか!!先客が降りてきているが結構手間取っているようだ。荷物をデポして登り始めた。
○ 鎖をしっかり持っていれば問題はない。ただし下は見たくない。裂け目が終わったら、鎖が張ってあるがそんなに狭くはない岩道の横バイとなる。
正面に鎖を張った岩壁が見え、その先端にはポールと鎖が横に設置されている。鎖を使って登り始める。足場は岩をくり抜いていて登り易くなっている。

 

13:15 望雲台に着いた。足場は狭く、鎖とポールをしっかり掴んで移動する。正面には鷹巣山が見えている。そして少し勇気を出して下を見ると・・・・完全に垂直である。尻が”ズンズン”してくる。これ以上は見られない。
しかし何人かは全く高さへの恐怖がないのか立ち上がって覗き込んでいる。”無神経な異常人間”なのかと思えてくる。片足上げてポーズ”気が知れん”
再び鎖を握りしめて下りるが、足元が見えず結構不安である。壁を下り、さらに岩の隙間を下りてようやくデポした場所に戻て来た。

 

 
○ 13:35望雲台分岐に戻ると、ハイキング的な格好をしたペアが望雲台方向へきている。登るつもり??あの格好ではと思いながらすれ違った。
元の登山道に戻り、下って行く。柱みたいになった変わった岩が立っている。逆鉾岩、ろうそく岩と呼ばれているものだが、どれがそうなのか見分けがつかない。

 
○ そうこうするうちに13:46高住神社に到着した。時間からすると望雲台はあまり高くない位置にあったようだ。高住神社には多くの人が参拝していた。
そのまま駐車場に戻るとたくさんの車が停まっている。駐車場のモミジが綺麗に紅葉して、多くの見物客が見入っているようである。今回の登山はここで終了となった。

 

※ 紅葉は英彦山北面が既に散ってしまっていたにもかかわらず、裏英彦山登山道からの南面は少し暖かいからなのか素晴らしい紅葉の中を歩くことができた。
今回、一度は行ってみたかった「望雲台」に行けたので、非常に満足した登山であった。

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